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2013年01月23日

利益が出ない会社の考え方

頑張っているのに利益が出ない会社があります。

その原因を一言で言えば、頑張り方が間違っているからです。

では、どうして頑張り方を間違えるのかというと、

経営者の考え方が間違っているのです。


多くの経営者は

「どうすれば売上高が増えるか」

と考えています。


しかし、

「どうすれば利益が増えるか」

と考えている経営者は、意外に少ないのです。


多分それは、

「売上高が増えれば利益が増えるのは自明の理」

と考えているからでしょう。


しかし、経営とは売上高だけで成立しているのではありません。


売上高が増えても利益率が低ければ利益はあまり増えません。

人件費などの見えない費用を引けば逆ざやのケースもあります。


売上高は利益を増やす手段であり、あくまで目的は利益ですが、

あまり売上高を追及しすぎると、売上高の増加が目的になります。


そうすると、経営者の頭の中で色々な弊害が起きます。


まず、原価と売価のバランスに目が行かなくなります。

低収益企業の約半分は実は十分な売上高を確保しています。
しかし、売価に対して原価が高いので利益が出ていないのです。


売上高だけを追求すると、

売価を上げて客数を減らしてでも客単価を稼いで利益を増やす

という選択肢を最初から除外する事になります。


むしろ、売価を下げて客数を増やし利益を減らす

という行動(頑張り方)になりがちです。


また、利益を増やすには、

「儲かる客」に「儲かる商品」を売る必要がありますが、

売上高だけを見ると

「目の前の客」に「今ある商品」を売る事ばかりに目が行きます。


いわゆる近視眼的で狭い考え方に陥る訳ですが、

これも弊害の一つです。


そして、売上高だけを追求する会社は余剰人員が増えます。

なぜなら仕事の忙しさを理由に従業員数を雇用するからです。


しかし、仕事量には波があります。

仕事が減っても従業員数は減りません。

仕事をゆっくりやるか、無駄な仕事を作って時間を合わせるだけです。


「仕事量が減ったので人員が余剰です。私を解雇して下さい」

そんな従業員は世界中探してもいないでしょう。


結局の所、売上高しか見ない会社では固定費が増えやすい。


売上高を増やす必要に迫られるのは固定費が増えているから。

そういう構造に経営者が気付かないといけない訳です。


だから、経営者は売上高もさることながら、

「どうすれば利益が増えるか」をもっと考えるべきです。


そして、その答えが「とにかく売上高を増やす」しかないのなら、

多分、高収益企業になれるのは当分先でしょう。



経営課題を解決を支援する 経営戦略オフィス
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Posted by ikai at 10:22│Comments(2)雑感
この記事へのコメント
お世話になっています。ブログ大変参考になりました。今健食沖縄はコスメの美美の発売に向けて頑張っています。2月12日~からリウボウインダストリーで(那覇物産展)2月17に新報。タイムスの広告です頑張ります。
Posted by 平良 範子 at 2013年01月25日 09:15
平良様

コメント有難うございました。商品販売がうまく行って、事業が順調に立ち上がる事を期待しております。
Posted by ikai at 2013年01月25日 11:32
 
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