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2011年11月11日

組織とチームの違い

よく、会社組織とチームは同じものとして語られますが、
実は、イコールではありません。


チームとは「共同で仕事をする人々の集まり」のことです。

組織とは「共通目的、役割、調整機能を持つ人々の集まり」のことです。


言葉は似ていますが違います。


どこが違うかを簡単に言えば、

組織はチームの集まりである、という事です。


組織にチームにいくつあるかといえば、
チームリーダーが何人いるかで決まります。


社長と数人の社員しかいない会社では、チームは1つです。
チームリーダーは社長。あとの人はフォロワー(追随者)。


しかし、一定以上の規模の会社には部門があり管理職がいます。

管理職は、当該部門の業務を管理する人なので、

 ・部門 = チーム
 ・管理職 = チームリーダー

となります。

営業課は営業チーム。リーダーは営業課長。
総務課は総務チーム。リーダーは総務課長。

といった具合です。


で、管理職の力量が大事だということで、
管理職にリーダーシップをつけて欲しいと考える社長も多い。

それはそれで重要なこと。


しかし、会社にはもう一つ重要なチームがあります。


それは、経営チーム。


当然ながら、経営チームのリーダーは社長。

管理職はチームの参加メンバー。つまりフォロワー。


営業チーム、生産チーム、総務チームなどを、
管理職と社員との「現場チーム」とひと括りにするならば、

会社は「経営チーム」と「現場チーム」の2重構造になります。

これが「組織」。


そこで問題なのは、どちらがより重要かということ。

現場チームも勿論重要。現場が弱い会社は弱い。

しかし、もっと重要なのは経営チーム。


なぜなら、会社の業績は社長の経営力で決まるから。

社長が各部門(=管理職)をどう束ねて引っ張っていくかで、
会社の未来は決まるのです。

「儲かる仕組み」というのは、営業、生産、開発、総務などの
各機能がうまく統合された場合にのみ成立します。

その為には管理職がバラバラに動いていては駄目です。
そんな会社は弱い。


そうではなく、社内連携が大切です。


社内連携は自然発生しません。

日常業務の事務対応は管理職同士で勝手にやるでしょう。


しかし、会社が抱える根深い問題の解決は無理です。


管理職から「目からウロコ」の改革案が出てきた事はありますか。

多分、一度もないのではありませんか。


管理職に「みんなで改善策を話し合っておいてね」と言ったら、
「これなら行ける」と大きく頷ける案は出てきますか。

重箱の隅をつつくような案しか出てこないのではないですか。


無理もない話です。

それは管理職の仕事ではないのです。彼らはフォロワーです。

何のフォロワーかといえば、経営チームのです。


社長が管理職に方向性をしっかりと示し、役割を与え、
交通整理もしながら、引っ張っていかないと駄目です。


管理職に現場チームを引っ張るリーダー教育するのは大事ですが、
それだけでは会社は何も変わりません。

社長自身が経営においてリーダーシップを発揮する。

これが最も大事です。




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Posted by ikai at 16:57│Comments(2)雑感
この記事へのコメント
いつもありがとうございます。
大変勉強になります。
Posted by 芳山美智子 at 2011年11月11日 20:39
いつも読んで頂き、有難うございます。
Posted by ikaiikai at 2011年11月11日 21:57
 
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