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2009年12月21日

補助金で生きる企業の末路

子供が三輪車を卒業し自転車に乗り始める時は補助輪をつけます。

いきなりは自転車を乗りこなせないからです。


自転車に補助輪をつけ、自転車を漕ぐ感覚に慣らしてから、

一つずつ補助輪を取り外し、最初は自転車に乗れるようになります。


ここでもし、

いつまでも補助輪を付けたまま自転車に乗り続けたら

その人はどうなるでしょうか?


多分、成人しても補助輪なしでは自転車に乗れないままでしょう。


そして、補助輪なしでは自転車に乗れないにも関わらず、

「自分は自転車を乗りこなしている」と思っていたらどうしますか?


滑稽なだけでしょう。


補助輪つきのマウンテンバイクに颯爽と乗る男。


もうそれは「ギャグ」でしかありません。



中小企業に対する支援策として補助金制度があります。

研究開発、新商品開発、販路開拓、人材育成・・・。

その分野は多岐に渡します。


中小企業は経営資源としての資金が豊富ではありません。

だから、先行投資がなかなかできません。

しかし、先行投資をしないと成長はしません。

そこで、そんな企業を「一時的に助ける」ために「補助金制度」が有ります。


その元手は国民の税金です。


補助金をうまく活用すれば、資金力の弱い企業でも、

新事業の立ち上げに(ある程度)取り組む事が出来ます。


しかし、補助金は繰り返しもらうものではありません。


補助金をもらい続けると、補助金を貰うのが当たり前になります。

補助金が資金繰り計画に組み込まれてしまうのです。

そんな企業では資金繰り計画なんて立てる能力ないでしょう。

だから、無意識のうちに、です。


補助金がないと会社の運転資金が回らない。

補助金を貰わないと何もできない。

補助金が打ち切られると逆ギレする経営者もいます。

貰うのが当たり前でないのに、です。


補助輪つきのマウンテンバイクに乗る経営者なのです。


使える制度があれば使えばいいのですが、

それが当たり前になると会社の足腰は確実に弱ります。


経営における「補助金」の位置づけをよく考えるべきですね。



経営課題を解決を支援する 経営戦略オフィス
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Posted by ikai at 21:10│Comments(2)雑感
この記事へのコメント
初めまして!有限会社ベルフォーの芳山です。
先生の講演・セミナーには何度か参加させていただいております。
またまた解りやすい、たとえで丁度わたしには理解しやすくありがたいです。私も県の支援を受けて商品開発をいたしました。でもこれからは自力で頑張るつもりです。
今後とも解りやすいご指導よろしくお願い致します。
Posted by 芳山美智子 at 2011年10月21日 18:50
芳山様

コメント有難うございます。
以前にお会いしたことが有ったような気もしますが・・・。(私の記憶違いでしたらすみません)

開発した商品がどんどん売れるよう、事業モデルの組み立てをしっかりと実施して頂ければと思います。
Posted by ikaiikai at 2011年10月21日 19:26
 
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